この講座は、Pythonの基礎を最短距離で習得し、Webアプリ・自動Bot・IoT制御・AI活用など、未来のあらゆる応用領域に対応できる力を身につけるための超凝縮プログラム【#1】です。
1. 最初に用意するもの
まずはじめにPython学習を始めるにあたって、最低限の環境を整えましょう。
① 学習に使うPC
- OS:Windows / macOS / Linux(どれでもOK)
- メモリ:8GB以上推奨(最低でも4GB)
- ネット接続:常時安定した回線があること
以上のようなスペックであれば十分です。(今回私は手持ちの「M3 MacBookAir」で始めます)
② Pythonを動かす環境
今回は、インストール不要・ブラウザだけで動くクラウド環境「Google Colab)」を使います。Googleアカウントがあれば無料で利用できます。

③ 時間と集中力
3日間で基礎を固めるには、1日数時間の学習時間を確保するのが理想です。可能なら、学習中はスマホ通知をオフにして、集中できる静かな環境を作りましょう。
④ 気軽なメモツール
コードのメモやエラーの記録、思いついたアイデアなどを書き留めておけるメモアプリ(Apple純正メモ、Google Keep、Notion、Obsidianなど)を用意しておくと便利です。(私の場合はブログに記載していきます)
2. Google Colabの使い方と初期設定
Pythonを始めるには通常、ソフトのインストールや環境構築が必要ですが、今回はそれらをすべてスキップします。
使うのは**Google Colab(コラボ)**。Webブラウザ上でPythonがすぐに動かせる、Google公式のノートブック環境です。
① Google Colabとは?
- クラウドで動くからPCに負担をかけない
- ファイルの保存や共有も簡単
- コードとメモを一緒に書けるノート形式
Google Colabは、「Pythonコードをクラウド上で実行できる無料ツール」です。インストール不要で、ChromeやSafariなどのブラウザがあればすぐ使えます。GoogleアカウントさえあればOK。

② Colabの基本操作
- セル(ブロック)にコードを書く:Shift + Enterで実行
- メモや説明を書く:「テキスト」セルを追加してMarkdown記法で記述可能
- 保存:作業内容は自動でGoogle Driveに保存されます
③ まず最初に実行してみよう
print("Hello, Python!")
Colabを開く
→+ノートブックを新規作成
→コーディングを開始するか、AIで生成します
→↑のコードをそのまま入力
→再生ボタン(▶️)を押す
Hello, Python! と表示されたら準備OK!これでPythonの第一歩を踏み出せました。
3. 基本構文をざっくり理解する
準備が整ったら、いよいよPythonの「文法=ルール」を見ていきましょう。ここでは、細かく覚えるよりも**雰囲気をつかむこと**が目的です。あとの章で具体的に何度も出てくるので、まずは流れをざっくり知るだけでOKです。
① 変数とデータ型
for i in range(3): print("こんにちは", i)
Pythonでは、値に名前(ラベル)を付けて保存できます。これが「変数」です。
<ul> <li>文字列:<code>"こんにちは"</code></li> <li>数値:<code>10, 3.14</code></li> <li>真偽値:<code>True, False</code></li> </ul>
こちらが代表的なデータ型です。
② 条件分岐(if文)
if age >= 18: print("大人です") else: print("未成年です")
「もし〇〇なら〜する」という命令です。Pythonは**インデント(字下げ)**が重要です。スペースを空けないとエラーになります。
インデントの基本ルール
- スペース(またはTabキー)で行頭を下げることで、処理のまとまり(ブロック)を表す
- 通常は**半角スペース4つ**で1段下げるのが一般的
- ブロック内のインデントはすべて揃っていないとエラーになる
Pythonにおけるインデント(字下げ)は、「どのコードがどの処理の中に含まれているか」を示すための重要なルールです。他の言語では中カッコ {} などで範囲を表しますが、Pythonではインデント(スペース)でブロックを区切ります。
③ 繰り返し(for文 / while文)
<pre> for i in range(3): print("こんにちは", i) </pre>
同じ処理を何度もしたいときに使います。このコードは「こんにちは 0」「こんにちは 1」「こんにちは 2」と表示します。
④ 関数
def greet(name): print("こんにちは", name) greet("Python")
「よく使う処理」を名前でまとめておけるのが関数です。

全て暗記する必要はなく「Pythonってこういう流れで動くんだな」という感覚がつかめていればOKだよ。
4. 基本構文で遊んでみよう
ここからは、Colab上で**実際に手を動かしてPythonの基本文法を試すパート**です。細かい理屈より、「こう書くとこう動くんだ!」という体感を優先しましょう。
① 文字を表示する
print("こんにちは、Python!")
Pythonでは print() を使って画面に出力します。カッコ内に文字や数値を入れると表示されます。
② 計算してみよう
print(3 + 5) print(10 * 2) print(8 / 2)
電卓のように、足し算 +、引き算 -、掛け算 *、割り算 / ができます。
③ 変数を使う
name = "Zentsu" age = 25 print(name) print(age)
変数は「値に名前をつけて保存する」もの。あとで何度でも使い回せます。
④ 条件によって処理を分ける(if文)
score = 85 if score >= 80: print("よくできました!") else: print("がんばりましょう!")
条件がTrueのときにだけ、その中の処理が実行されます。True / False で分岐するのが if文です。
⑤ 繰り返す(for文)
for i in range(5): print(i)
このコードは「0〜4」の数字を1つずつ表示します。回数を指定して繰り返すのが for 文です。
⑥ 自分で関数を作る
def say_hello(name): print("こんにちは", name) say_hello("ゼンツ")
関数は「何度も使う処理のまとまり」に名前をつけたもの。部品としてまとめておくと便利です。
5. あとがき
ここまでできたら基礎はOK!これでPythonの最も基本的な構文を一通り体験できました。知らない言葉や書き方があっても大丈夫。「コードを書く→動かす→反応を見る」こと自体が、最高の学習法です。
次回からは、実際にちょっとしたツールを作りながら、「なぜそう書くのか?」「エラーはどう直すのか?」を掘り下げていきます。